i-mediatv.co.jp
banner
justice

banner
banner
banner
banner
justice_top
Video
動画はこちら

第1回
国際情勢と日本の立場

第2回
率先して平和の維持を

第3回
日本人よ、意識改革を

第4回
日本人は、必ずやりきれる

第5回
破綻の前に目を覚ませ

Profile
title
portraite
(1/全5回) 2000.11.6  

300kbps ブロードバンド映像、公開中
パソコンのモニター画面いっぱいに動画を表示して
テレビのようにご覧いただくことが可能です。(実写画像)



動画はこちら→ Video


いま日本人が自覚すべきことは何か。
常に明快なメッセージを発する政治家・小沢一郎氏に核心を聞いた。
聞き手:本誌特別編集委員 福田和也

【第1回 国際情勢と日本の立場】
■混沌とする世界のパワーバランス
福田和也 大所高所からのお話を伺えればと思います。まず国際情勢から始めさせていただきたいのですが、宜しいでしょうか?

小沢一郎 いいですよ。

福田 小沢先生のいろいろな動きの出発点のひとつに、湾岸戦争の時の幹事長でご苦労されたことがあると思うのですけれども。

小沢 はい。

福田 湾岸戦争時代のアメリカ一極集中の中で、そこに適応できない日本という構図が、どうもここ一、二年ぐらい変わりつつあるのではないかという感じがしております。

 すなわちアメリカの圧倒的なヘゲモニーというものが、だんだん相対化されつつあると。たとえばボスニア紛争、チェチェン、それからロシアや中国との対立。今度の朝鮮半島の南北宥和も非常に象徴的だと思うのですけれども。EUも独自の動きをしようとしていて、中東和平の問題もあります。

 これらの構図を見ていると、アメリカ一極集中というよりも、むしろ19世紀的な大国間競争に似た流れになりつつあるのではないかという気がしますが、その点はどのように見ていらっしゃいますか。

小沢 確かにアメリカの相対的な力というか、影響力というか、それは徐々に落ちているのだろうとは思うけれども、しかしまだまだ現実的には、アメリカはずば抜けた大国であり、アメリカ自身が影響力を行使しようと思えばそれはどの国よりもはるかに大きな力を持っていると思いますね。

 今おっしゃった地域紛争などについて、無力感をアメリカ国民が感じたり、あるいは他の国の人たちがもしそういう相対的な影響力の低下というものを感じるとしたら、それはその通りではあるけれども、もう一つにはアメリカ人自身の意識がさらにそうさせていると思いますね。その原因は今の政権の性格と、まあちょっと峠を越したとはいえ経済がうまく行っているものだから。

 やはり民主党政権というのは、しょせん内向きな政権でしょう。そしてアメリカ人自身どうしても孤立主義の傾向が強くて、「何であんなに金と命をかけて、他人のつまらんことに首をつっこむんだ」という意識は、常に持っていますから。そういう内向きの傾向を政治も国民も持っているので、余計に「相対的な力の低下」という印象になるんじゃないかなという気がしますね。

 そこにつけこんで、まあ一度ノックアウトされたロシアが、たぶんまだ瀕死の状態だとは思うけれども腕っぷしだけは残っているから、何だかんだ言っているということでしょうし。

 中国は若干……、アメリカの実力を軽視しているところもあると思いますね。それでかなり強気な態度をとっている、とまあ、そんな状況だと思います。

 ただやはりそういう中で大切なことは二つあって、最大の問題の一つは、じゃあ何に世界秩序の維持を求めるかということ。それともう一つは、世の中が有為転変いろいろ変わっているのに、日本という国がまったくそれと関係ないというか、はっきり言えば「蚊帳の外」であるということですよ。なんらの政治力も、あるいは政治と言わなくても文化の面であれ、経済の面であれ、何の面であれ、まったく影響力を行使できない。

 ひたすら貯めた金を吐き出すことによって、体裁を保っているというだけでね。なんら国として、あるいは日本人としての存在がね、まったく見えてこない。まあ、僕が思うのはその二つですね。

■20世紀で終わりにしたい覇権争い
福田 その二つのご指摘はどちらも大変大事だと思います。順番にいくとまず世界秩序の問題ですが、ボスニア紛争のインパクトとして一つはアメリカが直接の国益のないところであれだけ大規模な軍事活動をした。もう一つは国連の承認を受けないでやってしまった。そのためアメリカには「ここまでする必要があるのか」という無力感、あるいは再検討の感情が生まれている。それから国連が今後も機能していくのかという不安が一方で出てきている。

 一方ユーゴに爆弾を落としたという形でドイツのカムバックがあり、その後にEU共同軍ができて、NATOが本格的に解体に入っていますね。何でアメリカがヨーロッパに基地を持っているのかということまでが問われ始めました。

 すなわち国連と、それからアメリカのヨーロッパにおける存在という二つの世界秩序の柱に大きなクエスチョンマークが付いているという流れがありますが、そのあたりはどのようにお考えですか?

小沢 近代においては、欧米の圧倒的な力関係の中で世界が動いていましたから、彼ら同士で覇権を争うということもあった。あったというよりも、ずっとやっていたと言うべきでしょうね。だけどアジアでは中国という存在が出てきて、まあ日本も今は「金袋(かねぶくろ)」でしかないけれど、そういう存在もあるということになると、僕は最終的には欧米は一致すると思う。共同歩調を取ると思いますよ。

 まあ、それはそれとして、アメリカ、EU、それからロシア、中国、他にもあるがそういう動きをこのままにしておくと、またどうしようもない混乱に陥る可能性がある。だから、僕は20世紀で主権国家の覇権を争う時代は終わった、と。まあ、かりに主権国家として完全に武装独立して、平和と経済的な豊かさを維持できる存在があるとすればアメリカだけですが、もし本当にそうしたらあのアメリカでさえ大変なことだからね。

 だからもう、そういう時代は20世紀で終えて、新しい時代はやはり本当に世界というか、地球規模で協力して平和を守り、お互いに豊かに暮らしていくことを考えなければならない。まあ共生という言葉を使うか、平和と秩序の維持という言葉を使うか、いろいろ言い方はべつとして。

(第2回 へ続く)

page_jump
1. 2. 3. 4.
動画はこちら→ Video
justice i-mediatv.co.jp